はじまりは夏のバッチセンター
2015年夏、イギリス観測史上初というほどの暑い一日、英国バッチセンターに日本各地からBFRPが集合しました。たまたま同じB&Bに泊まることになった東海と関西のメンバーたち。すっかり意気投合し、その秋のシンポジウムに続いて名古屋での植物観察会と、地域を越えた親しいお付き合いが始まりました。↘
前日に大阪入りをし、打ち合わせの後は、お好み焼きを食べ、会場の下見もかねて、造幣局の通り抜け、夜桜見物…生まれて初めてです。水の都大阪、水面に映る街の灯りに仄かに浮かび上がる、牡丹桜の白から濃いピンクの様々。旧桜の宮公会堂、泉布館、風雅な建造物を取り囲む美しい庭園を抜けて、源八橋たもとに来ると、そこにあるのが近畿中国森林管理組合の建物。その中のレストランが明日の会場です。なんて素敵な場所。窓に顔をくっつけて中を覗き込む私。
植物観察会
花曇りの穏やかな日。植物観察には最高のお天気です。慣れないうちは細かいことは言わず、とにかく、よく観ること。事実をしっかり、描くこと。技術はこの際、置いときます。そのあと、同じ植物を描いたグループに分かれてシェアすれば、一人では気づかなかったことが、見えてくるかもしれません。時折、桜の花びらが舞う下で、最後に全体で、スケッチを見せ合いながら本日の成果を報告。みんな、すごい、すごい!!さすが、いいセンスしてます。
まずは読書会
↘そんなご縁から、東海に続いて、関西でも読書会や植物観察会を始めたい。ついては経験者の私にと声をかけてもらったのは自然な流れだったのかもしれません。その時は、たいしておおごととは思わず、東海の活動の延長で気楽に応じたのが、昨年末のころ。あっという間に30名になりました~と聞いて、うれしいような、困ったような…これは関西の底力ですねえ。
BFRP東海の読書会はこの4月でめでたく70回を迎えます。2009年夏から今に至るまで、とにかくしつこくバッチの遺産「なんじ自身を癒せ」を読んできましたが、メンバーは入れ替わりつつも一定して、だいたい15名内外、多くても20名を越えることはありません。さてさて初めての読書会、その大人数で、どうやる、わたし!?
いやはや、なんとかなるものです。会場の「森の恵み~ジビエローストと里山野菜レストラン杣(ソーマ)」には、まるで誂えたかのようにぐるりと窓際に並んでいる4人席が8テーブル! ワールドカフェ方式にぴったりです。愛用の銅のベルをチリリ~ンと鳴らして時間と場をホールドしていきます。各テーブルごとに、とても活発な意見交換がなされました。会場と参加者の皆さんに助けられ、無事終了。
ところは変わっても読書会、植物観察会と、一日を振り返れば、やはり同じバッチの世界の住人達。ひとつの水脈を共有している力強さを感じます。関西の活動の担い手たちに、惜しみない拍手を送ります。この場に私をいさせてくれて光栄です。ありがとう。
始めることと継続していくことは異なりますが、一人では難しいことも仲間がいれば大丈夫。個人の自己成長はいうまでもなく、こうして共同体形成をしていくときほど、バッチの『なんじ自身を癒せ』を自分は実践しているか、と突き付けられることはないでしょう。自分をさらなる高みへと導いていく理想や夢を忘れることなく、困難をものともせず、柔らかい心で、BFRP関西の面々はきっと越えていくことでしょう。