10月、11月と、ちょっと頑張った自分へのご褒美に、
今回は、春頃から固く心に決めていた
没後20年―調和の器‣永久の憧れ
「ルーシー・リー展」に、姫路市立美術館まで行ってきました。
そればかりか、ここまで来たなら、スルーは無理でしょ、と
兵庫県立美術館の「パウル・クレー だれにもないしょ」まで
一日で回る計画。 ちょっとやりすぎ。
初姫路です。雨に煙る白鷺城をめざして、11時過ぎには美術館到着。
赤レンガの落ち着いた美術館、中は強靭な糸をピーンと張ったような静謐な空間、
初期の1921年~の作品から1990年88歳までの作品 200点が展示されています。
宇宙を閉じ込めたような青いボールがまっさきに目に飛び込んできました。
ひとつ、ひとつ、対話するように見ていくと
あっという間に3時間が経っていました。なにも食べていないのに、お腹がいっぱい。
食事をする間もなく姫路を後に、大急ぎで神戸三ノ宮へ向かいます。
すでに3時を回っています。がらりと雰囲気が変わって、現代的な兵庫県立美術館。
ここは、4月にホドラー展を観にやってきたところ。
そういえば、あの時もチューリッヒ展と、美術展の梯子をしましたっけ。
こちらもまた、とても力ある美術展でした。
謎かけ、謎解きをしているような作品群。
強いまなざしのクレーも印象的でした。
異なる世界の間を行き来するパウル・クレー
この世で僕を捉まえることはできない/僕は死者たちのもとに/
そして未だ生まれていない者たちのもとに住んでいるのだから/
クレーの絵を観ていると、もう絵画の世界には、
新しいものは生まれないんじゃないか、と思わずにおれません。
それにしても、少々くたびれました。